そば屋として開業した宿


宿を開業してからもそば打ちは続け、職は九脚への夕食として提供している。つなぎには秘伝のヨモギを使用している。

店内にジャズが流れる老舗


明治35（1902）年創業。店内にはジャズが流れる等、「老舗の型」にとらわれない柔軟さが魅力。「丹波産黒豆納豆そば」は、ご主人が関西を食べ歩きした時に、着想を得た。北海道産のそば粉を使ったそばの上に、大粒の黒豆納豆、ネギ、海苔、オクラと卵黄がのる。味が濃い江戸前のもりつゆで食べる。

時代とともに変革する「一茶庵」


ブランドの歴史にとらわれない「新しい一茶庵」を標榜する。祖父の「蕎聖」片倉康雄氏の教えを受け継ぎつつ、そばずしに洋風の素材を取り入れる等、新しい試みも取り入れている。

専門店顔負けの豊富なメニュー


そばは会津の柳津産。そば以外にうどんと冷麦も手打ちで出しているが、やはりそばがよく出る。「つけカレー」(1,100円）のカレーには牛すじやフルーツが使用。カレー南蛮とはまったくの別物。

山形産そばを使った「蕎麦切り振る舞い」


来迎寺在来種だけを使った十割そばを打っている。
名物は「もともとそば」。暖かい鶏のもり汁に、冷たいそばをつけて食べる。昔からお客さんが来ると、鶏や兎をさばいて、人参やごぼうを入れて鍋にし、その汁に冷たいそばをつけて食べていたことが由来。

プロ自慢のつゆにそばが引き立つ


そばに蒸し寿司、小鉢、甘味、飲み物が付く「桜御膳」（2,300円）は、初めての来店時におすすめ。「桜」とは、そば用語で「少なめ」を表す語。「蒸し寿司御膳」（2,200円）や「茶巾御膳」（2,000円）等もある。