幻の「薬草蕎麦」を使った薬膳蕎麦  島根の「千蓼庵」

投稿日時 2011-01-17 11:34:23 | カテゴリ: 最新ニュース一覧

 島根・大田市三瓶(さんべ)地区の手打ち蕎麦店「千蓼庵(せんりょうあん)」の主人、岩谷克司さんが、薬草として使用される野生蕎麦「赤地利蕎麦(しゃくちりそば)」を使った、珍しい薬膳蕎麦を出している。

 赤地利蕎麦は本州から九州に分布するタデ科の多年草で、ヒマラヤから中国南西部に分布していた帰化植物。中国では「金蕎麦(きんきょうばく)」と呼ばれ、解毒剤等の薬用として使われてきた。日本には昭和初期に導入された。

 製粉すると「色鮮やかなエメラルドグリーン」(岩谷さん)となり、「味は苦い」(同)。三瓶在来種のさらしな粉六、赤地利蕎麦三、つなぎ一の割合で打っているが、「粘り気が強いので、水は少量で済む」(同)という。ただ、脱粒が多く、手で収穫するしかないため収量は少なく、「限定メニューで出している」(同)。

 岩谷さんは本来の店とは別に、JR大田市駅前で週1回開かれている地産地消をコンセプトとするカフェ「アンテナカフェ ハレの日」(毎週水曜日の11時〜14時)を会場にした1、2月限定のイベントに出店しており、そこでも赤地利蕎麦を使った「薬膳そば」を提供している。品書きは、薬膳そばと三瓶在来種を使った「三瓶そば」の二色盛りに特製のごま豆腐がついたセット(限定8食、1,100円)のほか、三瓶在来蕎麦の「盛りそば」と「かけそば」(各700円)等。

 岩谷さんは「予約を頂ければ、店でも赤地利蕎麦を使った蕎麦や蕎麦がきを出すことが可能」と話している。「千蓼庵」の住所は島根県大田市三瓶町小屋原573番地、営業時間は11時〜14時30分、火曜・水曜休。かけ、もり等、三瓶在来種の蕎麦を主役に、地区の地産野菜を使った季節の天ぷら等がつくセット(2,100円)が店の看板メニューだ。

問い合わせ先:
千蓼庵=0854-83-2900 senryouan@yahoo.co.jp
「ハレの日」=0854-82-5665
リンク先:http://foodpia.geocities.jp/senryouan/index.html


(蕎麦将軍.com)




蕎麦春秋.comにて更に多くのニュース記事をよむことができます
https://www.sobashunju.com

このニュース記事が掲載されているURL:
https://www.sobashunju.com/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=110